会社設立お役立ち情報 | 危ない!橋の老朽化

平成23年11月9日(水)

先日、橋の老朽化についてのNHKのニュースを見ました。
全国各地の橋のうち、老朽化で通行止めや通行が規制されている橋が3年前の1.6倍に増えていることが国土交通省のまとめでわかったそうです。20年後には、全国の橋のうち半分以上が建設から50年を超えることから、補修にかかる予算の確保が大きな課題になっています。全国におよそ15万ある橋のうち、本格的な修繕が必要となる建設から50年を超える橋の割合は、現在は8%ですが、10年後には26%、20年後には53%にも達するということです。

日本は1960年代の高度経済成長時代に多くの橋梁が建設され、実際1966年の公共投資は過去最高で、その後、下がり続け、現在ではそのピーク時の半分ほどだというのです。

国家予算を検討する上で公共投資はどうも悪者になりがち。公共投資を削れと国会で言われます。しかし既に作られてしまった橋が老朽化していくのをそのまま放置するわけにはいきません。

アメリカでは既に同じような現象が起きています。1930年代のニューディール政策により多くの公共事業が行われ橋がつくられましたが、1980年代、失速する経済状況の中で、公共投資の額も激減し、ついには老朽化したマイアナス橋が崩壊するという衝撃的な事件がありました。

橋梁の架け替えはことのほか困難を伴います。まず仮の橋を建設しそちらを通行してもらいます。その脇で新たな橋を作っていき、新しい橋が完成したら仮の橋を壊すという手順を踏まなければならないか らです。雪国での状況はもっと深刻だろうと思います。雪の降る間は作業を進められません。一方でスパイクタイヤの普及によって路面の摩耗が早く、一刻も早く橋の修復を必要とするところもあるといいます。

橋が落ちるなどという恐ろしい事態にならないよう、老朽化が完全に進む前に、補修を強化する定期点検を進めていくとのことです。